布団など寝具の疥癬への対処方法
普通の疥癬の場合の対処方法としては、治療が始まった直後に一度だけ布団や衣類を交換すればよく、それ以外に特別な対処方法はありません。
治療が開始されるとヒセンダニは駆除されて減ることはあっても増えることはありません。
よって、布団やシーツなどを毎日交換するなどの行為は、スタッフの手間を大幅に増やし費用対効果が悪くなるだけとなります。
洗濯についても通常通り行えば良いです。
しかし、布団や寝巻などを共同で使うと、確率は低いですが疥癬に感染する可能性があるのでやめておかなければいけません。
一方、ノルウェー疥癬の場合は普通の場合と対処方法が異なります。
衣類や布団やシーツやタオルなどは洗濯する前に50度以上のお湯で熱を加えて殺菌する必要があります。
熱処理が不可能であれば、皮膚から剥がれ落ちてきた落屑を掃除機で吸ったうえで殺虫剤を噴霧するという対処方法をとってから洗濯しなければいけません。
落屑が飛び散ることで、介護施設では介護スタッフに疥癬の感染が拡大する恐れががあるので気を付けなければいけません。
ノルウェー疥癬の患者の対処としては隔離しますが、隔離する前に同じ部屋にいた人は症状の有無にかかわらず予防的治療を行う場合があります。
同じ部屋にいた人の布団やシーツや衣類も、ノルウェー疥癬の患者の布団やシーツや衣類と一緒に熱処理した方が良いです。
また、ノルウェー疥癬の患者が寝泊まりしていた部屋やベッドなどを約2週間程度利用停止にすることも対処方法の1つです。
約2週間利用停止にすることによって、ヒセンダニは消滅します。
しかしこの対処方法は、介護施設などで部屋が足りない等の事情があるので事実上は難しいかもしれません。
疥癬の予防方法としては掃除を徹底するとか、衣類にアイロンをかけるとか、布団乾燥機を使うなどがあります。
アイロンや布団乾燥機の温度でヒセンダニを駆除することができます。
赤い発疹や強いかゆみが出ているなど、疥癬が疑われる場合は早急に病院を受診することが大切です。
特に、集団生活を行う場所では感染症が流行しやすいので気を付けなければいけません。
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